Close

展覧会「霧の街のクロノトープ」

中谷芙二子(霧の彫刻家)×高谷史郎(ダムタイプ)

 

Life After Covid-19

 

この分岐点で問う「霧の彫刻」プロジェクト

 

京都市・東九条で野外公開

 

ヒトとヒト・ヒトと自然の新たな信頼関係へ向けて

展示概要

 

「人類の進歩と調和」が謳われた1970年から半世紀を経た現在、これまでの枠組みで応じることができない分岐点が私たちに訪れています。本企画は、大阪万博ペプシ館での発表をはじめとする「霧の彫刻」を世界各地で展開してきた中谷芙二子とダムタイプの高谷史郎との協同プロジェクトとして進めてまいりました。プロジェクトの拠点は京都駅東南部に位置する東九条の北河原団地跡地としています。この地域は戦前・戦後期の混乱や差別、バブル期の地上げや都市開発により大きな変容を受けながらも、違いを認めあい支え合う多文化共生の文化を育んできました。化学薬品ではなく“純粋な水”による「霧の彫刻」と東九条の出会いは、ヒトとヒト・ヒトと自然の信頼関係への新たな視座を与えてくれることになるでしょう。

 

プログラムディレクター 高橋悟(美術家/京都市立芸術大学美術学部教授)

展示日時

 

2020年12月5日(土)–12月20日(日)

13:00–18:30

※金・土・日のみ入場可能 (月-木は、会場外からのみ「霧の彫刻」をご鑑賞いただけます。)

場所

北河原市営住宅(マンモス団地)跡地

〒601-8007 京都府京都市南区東九条北河原町1


アクセス

◯京阪電車 東福寺駅より徒歩8分

◯JR 京都駅 八条口より徒歩11分

諸注意

・会場付近は住宅地のため近隣の方のご迷惑になる行為は控えてください。

・会場には駐車場・駐輪場はありません。お越しの際は、公共交通機関をご利用ください。

出展アーティスト

中谷芙二子(霧の彫刻家)​

1933年生まれ。“霧のアーティスト”として世界に知られる。米ノースウェスタン大学美術科を卒業後、初期の絵画制作を経て、芸術と技術の協働を推進する実験グループ「E. A. T.」に参加。「E. A. T.」の活動の一環として1970年の大阪万博ペプシ館で、初めての人工霧による「霧の彫刻」を発表。純粋な水霧を用いた環境彫刻、インスタレーション、パフォーマンスなど、世界各地で制作した80を超える霧作品群は、人と自然を取り結ぶメディアである。環境への関心は、雪の結晶を世界で初めて人工的に作った実験物理学者の父、中谷宇吉郎(1900-1962)の影響が大きい。また1970年代から社会を鋭く見つめるビデオ作品の制作や、海外作家との交流を推進するとともに、日本の若手ビデオ作家の発掘と支援に尽力した。

中谷芙二子《Fog sculpture #03779 “London Fog”》2017/BMW Tate Live Exhibition: Ten Days
Six Nights(テート・モダン/ロンドン)

高谷史郎(アーティスト)

1963年生まれ。京都市立芸術大学在学中の1984年からアーティスト・グループ「ダムタイプ」の活動に参加。様々なメディアを用いたパフォーマンスやインスタレーション作品の制作に携わり、世界各地の劇場や美術館、アートセンター等で公演/展示を行う。1998年から「ダムタイプ」の活動と並行して個人の制作活動を開始。舞台作品《明るい部屋》(2008年初演、世界演劇祭/ドイツ)、《CHROMA》(2012年初演、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール)、《ST/LL》(2015年初演、ル・ヴォルカン国立舞台/フランス)を制作。マルセイユ・フェスティヴァルでの公演や、山口情報芸術センター[YCAM]、ZKM(ドイツ)、パリ科学産業会館などでの作品展示、また、坂本龍一、野村萬斎、樂吉左衞門らとのコラボレーション作品も多数。

高谷史郎《ST/LL》
写真:井上嘉和

関連イベント

「霧の街のクロノトープトークイベント」
日時: 2020年12月12日(土)15:00‒17:00
会場: 京都市地域・多文化交流ネットワークサロン
出演: 平倉圭(芸術学/横浜国立大学准教授)ほか
定員30名、要申込(先着順)

イベント情報および参加申込はこちら

 

問合せ先

京都市立芸術大学 事務局 教務学生課 霧の街のクロノトープ係

電話:(075)334-2006 (平日 午前8時30分~午後5時15分)

 

 

主催

京都市立芸術大学

 

 

協力

京都市地域・多文化交流ネットワークサロン、京都市都市計画局住宅室すまいまちづくり課、山王自治連合会、東九条まちづくり連絡会(五十音順)

 

 

助成・後援

令和2年度 文化庁「大学における文化芸術推進事業」