近年、インターネット上での誹謗中傷が社会的な問題となっており、多くのコンテンツクリエイターや企業が対策に取り組んでいます。
特にVTuberグループ「ぶいすぽっ!」を運営する株式会社バーチャルエンターテイメントは、2023年10月1日から2024年9月30日の1年間で、47件もの誹謗中傷に対する開示請求を行い、最大238万円の示談金を回収しました。
当記事では、この誹謗中傷対策活動の具体的な内容と、その影響について掘り下げます。
背景情報:VTuberグループ「ぶいすぽっ!」と誹謗中傷の問題
「ぶいすぽっ!」は、ゲームやe-Sportsに強みを持つ人気VTuberグループで、株式会社バーチャルエンターテイメントが運営しています。
近年、インターネット上での誹謗中傷問題が急増しており、VTuberやその運営会社も被害を受けることが増えています。
これを受けて、同社は2021年10月に「誹謗中傷対策委員会」を設置し、積極的な対応を開始しました。
引用:ぶいすぽっ! 公式サイト
誹謗中傷対策委員会の活動報告:年間47件の開示請求
2023年10月から2024年9月までの1年間、バーチャルエンターテイメント社は、誹謗中傷に対する開示請求を47件実施しました。
これは、誹謗中傷やプライバシー侵害、著作権侵害に対する発信者情報開示請求を含んでおり、同社の顧問弁護士を含めた誹謗中傷対策委員会が一連の対策を進めています。
特に、誹謗中傷行為を行った人物から最大238万6490円の示談金を回収しており、これは同社が2023年5月に発表した金額と一致しています。
誹謗中傷対策委員会の活動報告は公式サイトでも発表されており、SNSやまとめサイトでの著作権侵害行為に対する削除請求も行っています。
誹謗中傷対策の具体例:削除請求やノウハウの共有
バーチャルエンターテイメント社は、誹謗中傷だけでなく、著作権侵害やプライバシー侵害に対する対応にも注力しています。
SNSやまとめサイトにおける違法なコンテンツに対しては、削除請求を行い、示談金の一部を回収しています。
また、2023年11月からは、株式会社viviONと誹謗中傷対策のノウハウを共有し、共同で対策を進めています。
これにより、より効果的な誹謗中傷対策が実現され、同業他社との連携も強化されています。
VTuberへの殺害予告や著作権侵害対応:警備体制の強化と法的措置
「ぶいすぽっ!」に所属するVTuberへの誹謗中傷だけでなく、殺害予告などの深刻な脅迫にも対応しています。
バーチャルエンターテイメント社は、これらの脅迫行為に対して警備体制の強化を行い、タレントの安全を確保しています。
さらに、無断転載やガイドラインに違反した「切り抜き動画」に対しても積極的に削除請求を行い、投稿者やサイト管理者、プロバイダーに対して法的措置を進めています。
これにより、著作権侵害行為に対する対応がより一層強化されています。
今後の方針と他社との連携:安心して楽しめるコンテンツの提供
バーチャルエンターテイメント社は、今後もVTuberグループ「ぶいすぽっ!」が安心して活動できる環境を提供するため、誹謗中傷対策を引き続き強化すると述べています。
また、タレントへのケアや支援も引き続き行い、メンバーが安心して活動できる環境を整備しています。
同業他社であるUUUMやANYCOLOR社、カバー社などとも誹謗中傷対策を強化し、協力して問題に取り組む姿勢を見せており、誹謗中傷に対する業界全体での連携が進んでいます。
まとめ:ネット上の誹謗中傷に対する企業の積極的な対応
バーチャルエンターテイメント社が実施している誹謗中傷対策は、SNSやネット上での権利侵害行為に対する効果的な対応の一例です。
同社は法的措置を含む厳格な対策を通じて、VTuberやタレントの安全を守りつつ、コンテンツの安心した提供を実現しています。
インターネット上での誹謗中傷は依然として深刻な問題ですが、こうした積極的な取り組みが今後のコンテンツ産業全体の安全性向上に寄与することでしょう。
当記事は以上となります。
コメント