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第3回オープンレクチャー|シンポジウム「3.11以降のアート×サイエンス×デモクラシー」

 

「人類の進歩と調和」を謳った1970年の大阪万博から半世紀を経た現在、テロリズム、災害、自国中心主義、他者への不寛容など、民主主義や科学的思考の根本が問われています。本シンポジウムでは多様な領域から識者をお招きし、あらためて芸術と科学とデモクラシーの関係についてみなさんと共に考える場にできればと考えています。

プログラムディレクター 高橋悟(美術家/本学美術学部教授)

 

登壇者

加治屋健司 (現代美術史・表象文化論/東京大学大学院総合文化研究科准教授)

近藤健一(森美術館キュレーター)

ミキ・デザキ(映画監督)

山峰潤也(水戸芸術館現代美術センター学芸員)

磯部洋明(宇宙物理学/本学美術学部准教授)

佐藤知久(文化人類学/本学芸術資源研究センター専任研究員・教授)

 

 

開催日時|2019年12月8日(日)13:00–17:30

会場|京都国立近代美術館 1階 講堂

定員|100名

聴講無料(当日11:00より1階インフォメーションにて整理券を配布いたします。定員になり次第整理券配布を終了します。)

 

 

第1部

13:00 シンポジウム概要説明 

高橋悟

13:10 山峰潤也(水戸芸術館現代美術センター学芸員)

「メディア環境とバイアス、そしてオルタナティブ」

13:40 近藤健一(森美術館キュレーター)

「カタストロフと美術のちから展について」

14:10 佐藤知久(文化人類学/本学芸術資源研究センター専任研究員・教授)

「専門家/SNSとアマチュア/美術館とアーティスト:コミュニティ・アーカイブ的可能性から考える」

14:40 磯部洋明(宇宙物理学/本学美術学部准教授)

「サイエンスコミュニケーションの現在」

15:10 ミキ・デザキ(映画監督)

「映画『主戦場』を巡って」

15:40 第一部終了

 

休憩(20分間)

 

第2部

16:00共同討議 

山峰潤也、近藤健一、佐藤知久、磯部洋明、ミキ・デザキ

進行: 加治屋健司 (現代美術史・表象文化論/東京大学大学院総合文化研究科准教授)

17:30   閉会

 

 

 

登壇者プロフィール(発表順)

 

山峰潤也(水戸芸術館現代美術センター学芸員)

多摩美術大学造形表現学部映像演劇学科卒業。東京芸術大学映像研究科修了。文化庁メディア芸術祭事務局、東京都写真美術館、金沢21世紀美術館を経て現職。主な展覧会に「3Dヴィジョンズ」「見えない世界の見つめ方」「恵比寿映像祭(4回-7回)」(以上東京都写真美術館)、「ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて」「霧の抵抗 中谷芙二子」(水戸芸術館現代美術センター)。ゲストキュレーターとしてwaterpieces(2013、ラトビア、Noass)、SHARING FOOTSTEPS(2015、韓国、Youngeun Museum of Contemporary Art)、Eco Expanded City(2016、ポーランド、WROセンター)などに参加。2015年度文科省学芸員等在外派遣研修員。2016年より日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ・メンバー。そのほか、Asian Art Award 2017 supported by Warehouse TERRADA選考委員などを務める。

 

 

近藤健一(森美術館キュレーター)
1969年生まれ。ロンドン大学ゴールドスミス校美術史修士課程修了。2003年より森美術館勤務。同館での企画・共同企画に、「六本木クロッシング2010展」(2010)、「アラブ・エクスプレス展」(2012)、「カタストロフと美術のちから展」(2018)、「未来と芸術展」(2019)、小泉明郎(2009)、山城知佳子(2012)、アンディ・ウォーホル(2014)の個展、ビル・ヴィオラやゴードン・マッタ=クラークの映像作品上映プログラム(2015)などがある。そのほかに、2010年には、ローマの非営利ギャラリー、サラ・ウノで若手日本人のビデオ・アート展を企画。2014–15年には、ベルリン国立博物館群ハンブルガー・バーンホフ現代美術館客員研究員を務める。2005年よりArtAsiaPacific誌の日本デスクエディター。

 

 

佐藤知久(文化人類学/本学芸術資源研究センター専任研究員・教授)

1967年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了、博士(人間・環境学)。文化人類学的視点と方法を用いて現代芸術活動のアーカイブ化や都市空間の記憶とその継承に関する研究活動に取り組んでいる。著書に佐藤知久・甲斐賢治・北野央『コミュニティ・アーカイブをつくろう!』(晶文社)など。

 

 

磯部洋明(宇宙物理学/本学美術学部准教授)

1977年神奈川県生まれ。岡山県育ち。京都大学大学院理学研究科博士後期課程物理学専攻修了。東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻日本学術振興会特別研究員、ケンブリッジ大学客員研究員を経て京都大学宇宙総合研究ユニット特定准教授、京都大学大学院総合生存学館准教授を経て現職。2009年文部科学大臣表彰・若手科学者賞受賞。

 

 

ミキ・デザキ(映画監督)

1983年、アメリカ・フロリダ州生まれの日系アメリカ人2世。ミネソタ大学ツイン・シティーズ校で医大予科生として生理学専攻で学位を取得後、2007年にJETプログラムのALT(外国人英語等教育補助員)として来日し、山梨県と沖縄県の中高等学校で5年間、教鞭を執る。同時にYouTuber「Medama Sensei」として、コメディビデオや日本、アメリカの差別問題をテーマに映像作品を数多く制作、公開。タイで仏教僧となるための修行の後、2015年に再来日。上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科修士課程を2018年に修了。初映画監督作品である映画『主戦場』は、釜山国際映画祭2018ドキュメンタリー・コンペティション部門の正式招待を受ける。

 

 

加治屋健司 (現代美術史・表象文化論/東京大学大学院総合文化研究科准教授)

1971年生まれ。東京大学教養学部卒業。ニューヨーク大学大学院美術研究所博士課程修了。PhD(美術史)。日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ代表。著書に『アンフォルム化するモダニズム カラーフィールド絵画と20世紀アメリカ文化』(東京大学出版会、近刊)、共著に藤田直哉編『地域アート――美学/制度/日本』(堀之内出版、2016)、共編著にFrom Postwar to Postmodern, Art in Japan 1945-1989: Primary Documents (New York: Museum of Modern Art, 2012)、『中原佑介美術批評選集』全12巻(現代企画室+BankART出版、2011年〜)、共訳書にイヴ=アラン・ボワ、ロザリンド・E・クラウス『アンフォルム 無形なものの事典』(月曜社、2011)。

アクセス

京都国立近代美術館
〒606-8344京都府京都市左京区岡崎円勝寺町26−1

地下鉄東西線「東山」駅下車1番出口より徒歩約10分